1.世界の気温差
はぁー。
その答えやったら不十分やな。
その理屈やと南極が一番暑くないとあかんやろ?
正解は「赤道に近いほど(低緯度ほど)暑くなる」や。
そ、そっかー。
でもなんで低緯度ほど暑くなるのー?
地球の気温は、いかに太陽からのエネルギー受け取るかで決まってくる。
赤道ほど面積当たりの太陽エネルギーが大きいんや。
なーるほどー。
実際は、自転軸が傾いてたりもっと複雑な要素が色々絡んでくるから、ザッとした地球の気温差イメージやな。
2.世界の気候区分
世界の気候は大きく分けて5つに分類できる。
- 熱帯気候
- 乾燥帯気候
- 温帯気候
- 亜寒帯(冷帯)気候
- 寒帯気候
や。
これに高山気候を加える場合もある。
へー。
これらは、どうやって分けてるの?
基本的に気温と降水量やな。
高山気候だけは、ちょっと特殊やから別にされることが多いんや。
へー。
面積的には、広いところから乾燥帯→亜寒帯→熱帯→寒帯→温帯の順や。
え?
そうなの??
寒帯が大きく見えるけど…。
それは地図マジックのせいや。
地図の性質についてはこっち↓で復習せい。
3.熱帯気候
熱帯気候について簡単に説明していくわ。
熱帯は以下のように赤道付近に多い。
へぇー。
熱帯っていうと鬱蒼としたジャングルのイメージだよね。
まあせやな。
細かいこと言うと、熱帯気候は年中雨が降る「熱帯雨林気候」と雨季と乾季がある「サバナ気候」に分けられる。
お前さんのいうジャングルは熱帯雨林気候の熱帯雨林やな。
へー。
サバナってお笑い芸人さんにいたよね。
……。
サバナ気候は、熱帯雨林気候のような大きな木は成長できず、低木や草原になる。
熱帯雨林気候は、1年中雨が多く、短い時間に大量の雨、スコールが降る。
また、50m以上にもなる木々が生い茂っており、河口や入江にはマングローブ林やサンゴ礁が広がっておる。
へえー。すごーい。
いろんな自然があるんだねー。
問題はこれらの豊かな自然がなくなりつつあることや。
もちろん原因は人間のせいや!!!
えっ!?
人間は天然ゴムや油やしなどの大規模な農園(プランテーション)をつくって、熱帯林はどんどん伐採されてった。
ううう……
雨温図
テストや入試の問題として、よう出んのがこの雨温図や。
うおんずー?
雨温図とは、ある地点の月別平均気温と降水量を一つのグラフに表したもんや。
例えば東京の雨温図は……
へぇー。
熱帯雨林気候のシンガポールやとこうなる。
おお〜。
東京に比べて気温はなだらかで年間を通して変化が少ないねー。
ずっと暑くて、ずっと雨が降ってるねー。
せやな。
だからここらへん(熱帯雨林気候)の伝統的な家屋は、高温多湿に適応した高床式の家なんや。
ああ〜。
これ歴史の授業で見たことある〜。
4.乾燥帯気候
乾燥帯は回帰線を中心に幅広く分布しており、一番面積が広い気候帯や。
回帰線ってなーに?
緯度が23.26°のところで北回帰線は夏至の時に太陽が真上を通り(南中高度が90度)、南回帰線は冬至の時に太陽が真上を通る。
ほへー。
そうなんだー…。
乾燥帯のエジプトのカイロの雨温図はこんな感じや。
うあっ!?
全然雨が降ってない!!
せや。
乾燥帯気候は、ほぼ雨が降らん「砂漠気候」とちょびっとは降る「ステップ気候」に分けられる。
モンゴルなどの乾燥帯に住んどる人の中には、乾燥に強い家畜(ヤギやラクダなど)をつれて、草や水を求めて移動する暮らしをしとる。
これを遊牧っちゅう。
遊牧民ってやつだよね。
せや。
で乾燥帯で水が得やすいところをオアシスっちゅうんや。
5.温帯気候
温帯は四季があって適度な気温で住みやすい。
ヨーロッパや日本の大部分が該当する。
温帯気候を細かく分類すると、夏に乾燥し冬に雨が降る「地中海性気候」、偏西風と暖流の影響を受け、気温・降水量の変化が小さい「西岸海洋性気候」、季節風(モンスーン)の影響を受け、夏に高温多湿、冬に低温になる「温暖湿潤気候」。
ちなみに東京は温暖湿潤気候や。
ひょええ〜。
いっぱい漢字が出てきた〜。
各地域の雨温図はこんな感じや。
ほうほう。
6.亜寒帯(冷帯)気候
(冷帯)気候は、まあ寒いとこやな。
亜寒帯/冷帯どっちでもええんやけど、覚え方は「冷たい冷帯や」
「亜」は2番目って意味で寒帯に次ぐ寒さってことやな。
冷帯のロシア(イルクーツク)雨温図や。
冬は-20℃近いんだー。
ひょえー。
冷帯気候のロシア、シベリア地方は、タイガと呼ばれる針葉樹林帯が広がっておる。
タイガー!!
……。
冷帯の土壌には永久凍土っちゅう年中溶けやん土が広がっとる。
家を建てるときは、永久凍土に杭を打って、建物の熱が伝わらんように高床式になっとる。
でや、問題はこの永久凍土が溶けてきており、建物が傾いたり損壊したりする事案が増えてきとんのや。
それが地球温暖化のせいやと言われちょる!!
うがうが、地球温暖化かー。
人間めー。
7.寒帯気候
寒帯気候はめっちゃ寒いところで北極や南極が該当する。
寒帯気候をさらに分類すると、短い夏に苔や草などがちょこっと生える「ツンドラ気候」と一年を通じて月平均気温が0℃以下の「氷雪気候」に分けられる。
ひょえ〜〜!!
さむ〜!!!
これらの高緯度地域は、夏に一日中太陽が沈まない白夜になったりする。
ずっと太陽が出てるなんて想像もつかないなー。
高緯度っていうとオーロラが見えたりするんだよね?
せやな。
オーロラは太陽風が地球の磁場で…プラズマが……
まあ難しい話やから今回は置いとくわ。
8.高山気候
最後の高山気候は、今までの気候区分とはちょっと違って高さで区分されとる。
区分的には大体、温帯で2000m以上、熱帯で3000m以上って感じかな。
該当箇所は、世界のおっきな山脈だね。
アンデス山脈の標高3000mくらいにあるクスコ(ペルー)の雨温図はこんな感じや。
一年の平均気温の変化は小さくて、年中10℃くらいなら過ごしやすそうだね。
(ちょっと肌寒いくらい?)
せやな。
ただ、1日の昼夜の気温差は大きくて、20〜30℃くらいあるんや。
夜は0℃を下回ることもザラにある。
肌寒いどころじゃない!!?
アンデス山脈での暮らしでいうと、標高2000〜3000mくらいでは、とうもろこしを栽培、標高3000〜4000mくらいでじゃがいも、それ以上の所ではリャマやアルパカを放牧しとる。
リャマ?
アルカパ?アルパカ?
どちらもラクダの仲間で、よう似とんやけどリャマは主に運搬用でアルパカは毛皮用や。
リャマは「ぼさぼさ」、アルパカは「ふわふわ」寄りの毛並みや。
今日の講義はここまでや。
しっかりと復習するように。
はーい。
今日のまとめ
- 世界の気候区分5つ
- 熱帯気候
- 乾燥帯気候
- 温帯気候
- 亜寒帯(冷帯)気候
- 寒帯気候
- 別枠気候区分の高山気候
- 熱帯気候は年中雨が降る「熱帯雨林気候」と雨季と乾季がある「サバナ気候」に分けられる
- 熱帯雨林気候は、1年中雨が多く、短い時間に大量の雨、スコールが降る
- 熱帯雨林気候は、50m以上にもなる木々が生い茂っており、河口や入江にはマングローブ林やサンゴ礁が広がっている
- 熱帯雨林は、天然ゴムや油やしなどの大規模な農園(プランテーション)によって、減少している
- 雨温図とは、ある地点の月別平均気温と降水量を一つのグラフに表したもののこと
- 乾燥帯は回帰線を中心に分布していて、一番面積が広い
- 乾燥帯気候は、ほとんど雨が降らない「砂漠気候」と少雨の「ステップ気候」に分けられる
- 乾燥帯における家畜(ヤギやラクダなど)をつれて、草や水を求めて移動する暮らしを遊牧という
- 乾燥帯で水が得やすいところをオアシスという
- 温帯気候は、夏に乾燥し冬に雨が降る「地中海性気候」、偏西風と暖流の影響を受け、気温・降水量の変化が小さい「西岸海洋性気候」、季節風(モンスーン)の影響を受け、夏に高温多湿、冬に低温になる「温暖湿潤気候」に分けられる
- 冷帯気候のロシア、シベリア地方は、タイガと呼ばれる針葉樹林帯が広がっている
- 冷帯の土壌には永久凍土という1年中溶けない土壌が広がっている
- 寒帯気候は、短い夏に苔や草などが少量生える「ツンドラ気候」と一年を通じて月平均気温が0℃以下の「氷雪気候」に分けられる
- 高緯度地域は、夏に一日中太陽が沈まない白夜になる
- アンデス山脈では、標高2000〜3000mくらいでとうもろこしを栽培、標高3000〜4000mくらいでじゃがいも、それ以上の所ではリャマやアルパカを放牧している